
[press release] 太郎千恵藏|Taro Chiezo |「顔の出現 ー 記号になるまえに」開催のお知らせ
このたび、BEAK585では2025年9月19日から10月25日までの会期で太郎千恵藏の新作絵画とドローイングの展覧会「顔の出現 ー 記号になるまえに」を開催いたします。
※本展覧会は大阪のYoshiaki Inoue Galleryとのコラボレーション企画となります。
Yoshiaki Inoue Galleryの展覧会タイトルは Apparere(アッパリーレ)
会期は9月19日~10月10日まで。
太郎千恵藏は、1991年にニューヨーク・ソーホーのギャラリーでヴィト・アコンチらと「見えない身体」展で芸術家としてデビューしました。そして翌年の「ポスト・ヒューマン」展においてマイク・ケリー、フェリックス・ゴンザレス=トレスらとヨーロッパの5美術館を巡回しました。
中原浩大、奈良美智、村上隆らを有した1990年代のネオポップムーヴメントの創始者です。
太郎千恵藏の23年振りの大阪での個展になります。
眼差しは眼差しなき眼、つまり顔貌性のブラックホールに対して二次的であり、鏡は顔貌性のホワイト・ウォールに対して二次的である。(福尾匠『非美学』における、ジル・ドゥルーズ、フェリックス・ガタリ『千のプラトー』の引用から)
本展は、太郎千恵藏における顔の絵画の足跡をたどる試みです。太郎千恵藏や奈良美智や、桑原正彦などのネオポップ絵画は、タブローの「自意識」が絵画外のマンガを絵画に組み入れたときに「ネオポップ絵画」が完成したと言えるでしょう。
初期「ネオポップ絵画」はストイキツァの「絵画の自意識」としての美術史のコンテクストのなかに、日本マンガを描くというラディカリティを60年代のポップアートとは異なるアプローチで達成しました。
太郎は自身の絵画制作を「具体的なマンガから始めて、抽象の筆さばきや垂らしによるペインタリー性によって絵画にする」と語っています。それは、彼の後発になるネオポップ作家たちが絵画を記号と戯れながら社会学的でデータベース的なプレゼン資料のように扱うアプローチとは大きく異なるのです。
表層の記号の氾濫によってあたかも消費社会を体現するスタンスをとる昨今の作品にははない、マンガを描くことによって絵画のポジティビティを「絵画の自意識」のなかで復活させていると、太郎千恵藏のネオポップ絵画は言えるでしょう。太郎のネオポップ絵画では、マンガのポップなイメージと「絵画の自意識」が導き出す美術史が共存しているのです。
今回の個展では、太郎が幼少期から愛してやまないマンガのヒーローの90年代のコラージュ絵画と新作の絵画、そして、ピカソやデ・クーニングが愛読しフランツ・クラインがオマージュした作品を描き、シャリー・レヴィンが引用している1910年代のアメリカのコミックス「Krazy Kat」を描いたドローイングで構成されています。
この機会に太郎千恵藏の絵画世界をご覧ください。
太郎千恵藏|Taro Chiezo
タイトル 「顔の出現-記号になるまえに」
会期 2025年9月19日~10月25日
営業時間 12:00~19:00
休み 水曜日・木曜日
住所 〒530-0047
大阪市北区西天満4丁目5-25北老松ビル2階
TEL: 06-6232-8198
MAIL: beak585@nifty.com
HP: beak585.com
※Special thanks PARCEL TOKYO
コラボレーション会場
タイトル Apparere(アッパリーレ)
場所 Yoshiaki Inoue Gallery
会期 2025年9月19日~10月10日
営業時間 11:00~19:00
休廊日 日曜日・月曜日・祝日
住所 〒542-0085 大阪市中央区心斎橋筋1-3-10 心斎橋井上ビル2F,3F
TEL 06-6245-5347
MAIL info@gallery-inoue.com